2010年03月25日

さよなら人材

中吊り広告で木村拓哉が「日本でできることはやり尽くしたよ」とか言っていたらしい。
ある人はそれで、「同じことを多くの企業家も考えているに違いない」とTweetしていた。
木村拓哉の上記の発言は、日本を捨てるとかそういう話とは絶対に直結しないはずだが、
それにしても、面白いことが出来る優秀な人々や、これからやろうと思っている人達にとって、
今の日本の現状はさして魅力的ではなく、底が見えてしまっている状態なのかもしれない。


近頃、週刊ダイヤモンドが、オタキング岡田斗司夫へのインタビューをWEBで公開している。

「FREEの正体 0円ビジネス大解剖」
http://diamond.jp/go/ct/free/okadatoshio.pdf


その中で岡田斗司夫は、最近の2ちゃんねるが面白くないことをこのように語っている。
2ちゃんの劣化は、それまでに存在した面白い連中の上位25%が他の所に移動したからだ、
それは優秀な上位25%の子供が私立中学に通い、私立中学に行けない残りの連中が、
「吹き溜まり」と化した公立中学に集まり、教育が成立していないのと似ている気がする。

ネット上の面白い連中は2ちゃんねるからMixiへと移動し、今はTwitterへと移動している。
そして今年の夏には、さらに敷居が高いfacebookへと移動するだろうとこの話は続いている。
そこにある、軸が移動する原理について、岡田斗司夫は以下のような説明をしている。


ネットにおいては。面白くて、注目されてて、評判が高かったり評価されている人、まあ「評価経済」「注目経済」っていい方もできるんですけど、そういうポイントを持っている人というか、資産といってもいいですね。そういう資産を持っている人がどこに流れるかで次の中心が決まり、そしてそういう人たちがごっそり抜かれることで前のメディアがいたたまれないほどさびれていく。


数年前のひろゆきの「ああ,居着かせちゃだめなんだ」のインタビューを思い出すが、
この種の話をネットだけでなく国やら社会やらに広げて考えると、最初の話に繋がる。
ネットとは違い、悪ユーザーが良ユーザーを駆逐する、みたいな属人的な話ではなくて、
VCが成立せず、優秀な人材が腐るのは、もっと社会構造、政策方針の問題なのだろうが、
起こっている現象は似通っている。人材の流出に加え、海外からの人材流入にしても、
最近は12万人前後で伸び悩んでいる。(12万人という数字自体は30年前の6倍だが。)


民主党や舛添氏が主張する移民に関しても、今後の「日本と移民」についてイメージするに、
日本の国土の中で移民と日本人が衝突する、治安が悪化する、みたいな話になるよりも、
日本人が海外で移民として働き、その先で辛い思いをする、頑張ってのし上がり名を上げる、
という話の方がリアリティがあるし、喫緊の関心事となるべきだと思う。個人的にはね。
保育園に通う私の姪っ子も、将来は後者のような生き方、海外で移民として生きる気がする。
日本はもう駄目だ、絶望しかない、という話じゃなくて、そういうのが普通になってるし、
今後ももっとそうなるだろうという話をしている。ただ、こういう話をすることによって、
日本国内の移民問題をウヤムヤにしようとしている、という意見には反論できそうにない。
日本人の海外移民とあわせて考えた方が、視野は広くなるよ、としか言い返せないと思う。


少子高齢化に加えて人材流出というのは、国家にとっても致命的な展開だと思われるが、
今のままだと「日本でできることはやり尽くしたよ」と言う人間を引き留めるのは難しい。
木村拓哉は日本でもまだ十分に稼ぐことができるだろうが、そうでない人を留めるのは難しい。
友人と、ほりえもんって海外に移住できないらしいね、という話をこの間したのだが、
「優秀な堀江貴文を日本から出さないことで日本の公益に強制的に貢献させる合法的な手段」
みたいな陰謀論になって、まぁ馬鹿話なんだけど、そういう発想が出てしまうくらい難しい。
これって法的にも世間的にも捻れていて、自分達の中からそういう発想が出てきたことが、
なんかもう嫌になる。何が嫌なのかは、今はまだあまり言葉にできないのだけど。
posted by 手の鳴る方へ at 20:12| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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