前回のボケノートの壺上げ。というか、妄想。
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勇者が最初の村からなかなか旅立てません。その理由は?
[ 4位 ] 2D
【初日】
母上、100円ショップじゃ出刃包丁しか買えませんし
衣服もパパのお下がりのゴルフウエアです
これじゃあ、豊田商事事件の犯人です
いくら貧しくとも、100円で出来る準備には限界が有ります
ご一考下さい
【一週間後】
母上、武器の出刃包丁も巧みに操れるようになり、今では立派に鰤も捌けます
穴の空いた包丁ですが、切った具が付かなくてとても実戦的ですね
今ではとても気にいってます
それとダイエーで買って来て頂いた、アドニスの上下真っ赤なジャージも動きやすいです
毎晩やってきたこのジャージで出刃を振り回す特訓も今日で最後です
今まで育てて頂きありがとうございました 明日僕は旅立ちます
【半年後】
母上、通り魔ではない事を証明して頂きありがとうございます
無事に本日、出所する事となりました
思えば最後の特訓の日、警官に囲まれた時は勇者としてこれからどうなるかと
思いましたが、服役中差し入れして頂いた永ちゃんの”なりあがり”に救われました
【一年後】
母上、教えて頂いたあの敵を混乱させるという魔法ですが、刑務所で出会った山下さんがあの魔法に使う粉を買ってくれました
その山下さんの敵にあの魔法をかけて見たんですが、最初は抵抗していた女性型の怪物は(山下さんはメス豚と言ってました)
徐々に抵抗しなくなり、気持ちよさそうに山下さんが上に乗ってました
僕は山下さんに言われ、ビデオを撮ってました
怪物を倒す研究だと言われたのですが、それがまずかったらしく警官に踏み込まれ、また捕まりました
母上が言っていた言葉”この魔法の事は言っては行けない、魔女狩りに遭うからね”が心にも体にも響きました
魔法の粉はどこで手に入れたんだと厳しい尋問を受けました
僕は耐えました。母上、丈夫な子に産んで頂きありがとうございます
【三年後】
母上、二度目の出所が近くなりました
山下さんが魔法の粉を買ってくれた時の代金は裏山に隠してあります
それで今月の中古車情報誌GOOの301pにある93年式の白いソアラを買っておいて下さい
ダッシュボードにあの粉も入れておいて下さいね、もう無くなりましたので
村を怪物から救う為、出刃と魔法とソアラと山下さんに貰ったトカレフと日本刀で、名残惜しいですが出所後旅立ちます
今までありがとうございました
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[AP:6 | たか:10 | しょこら:7 | 真夏の汗:8 | こお:6 | 十三さん:4 | 抱きしめたトゥナイト:6 | 斬鉄剣:3 | からくり:6 |
トラップ:5 | ピラン:3 | 粗品デル・ソル:3 | なかやまふうぞ君。:1 | うずら:4 | 廃人寸前:1] [計73点] [笑率85.9]
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もはや「ニュー」でも何でもないニュータウンで起こったある事件。
それを追う中で見えてきたのは、犯人のあまりにも切ない半生だった。
的な、そういう犯罪ドキュメンタリー映画のようなボケ。
「豊田商事事件の犯人」とか「永ちゃんの”なりあがり”」とか
「中古車情報誌GOOの301pにある93年式の白いソアラ」とか、
明らかに異質なボキャブラリーで飾られているのがいい。
文章を飾るガジェットとして、とことん胡散臭いのが素敵だ。
この物語は、多分だけど、私が思うに、
舞台は人口が20万人ほどのベッドタウン。
主人公は築35年の木造住宅に母親と二人で貧乏に暮らしており、
父親とは離婚、または死別している。頭はそれなりにいいけれど、
母親が自分の息子を勇者と思い込んで育ててしまったため、
どうにも社会に適応できない性格の青年になってしまう。
冷たい世間の目に晒され、自分たち家族が理解されないことに苦しみ、
つまるところ生まれ育った町を憎んでるんだけど、
そこは勇者だからという理由でじっと我慢している。
で、さて、いざ出発、というときに警察に逮捕されてしまい、
留置所では勇者=永ちゃんみたいな認識に陥り、
刑務所かどこかでいつの間にか知り合ってた山下さんに毒され、
RPGの認識で、そうとは知らず、勇者も犯罪の片棒を担いでしまう。
警察の厳しい尋問に耐え、勇者本人は口を割らなかったのに、
何故か結果としては実刑判決(多分執行猶予つき)を喰らってしまうが、
それでもなお、村を救うために旅立つことを諦めておらず、
犯罪で築いた財力にモノを言わせて旅の準備を整え、
トカレフとかポン刀とかダッシュボードに白い粉とか、
法治国家の日本ではこれ以上ない最強装備を揃え、母に別れを言う。
映画の最後にドキュメンタリー作家が出てきて、
「彼をここまで狂わせたのは母親であり、この寂れたニュータウンなのです」とか、
「彼は世界を救いたかった。そう、正義とは実際、相対的なものなのでは?」とか、
「彼に救いは、この犯罪に救いは、果たしてあるのでしょうか?」みたいな、
いかにももっともらしいことを言い、観客の心を揺さぶりにかかる。
ビデオカメラは金が隠されていた裏山から町を遠望し、
風雨に晒された集合住宅とか、耐震強度のないような一軒家を撮影し、
準強制わいせつが行われた、町の片隅にある廃ボーリング場か、
あるいは格安ホテル、山下さんの借りていた部屋、勇者宅、
どこであれその、誰もいなくなった、空っぽの空間の映像が差し込まれる。
そして早朝、白いソアラが国道を南下していくシーンでブツンと映像が終わる。
真っ黒な画面になり、彼のその後の不幸な人生が5〜6行ほどで説明される。
自己顕示の激しい、でしゃばりなドキュメンタリー監督ならば、
その後に決めセリフ、観衆の心を打つような一言が添えられ、
その余韻に浸ったまま、それほど派手ではないテーマソングに合わせて、
スクリーンの下からスタッフロールが流れ出し、観客は静かに席を立つ。
……という悲しい話だと思う。
こんな具合に妄想が広がるネタは面白いし、
これが4位になってるのは他人事ながら嬉しい。
別に[ 面白い=笑い ]じゃないからね。
2006年07月21日
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